父が失踪した話をします。
ぼくのターニングポイントの一つで、後の考え方に大きな影響を与えた事件です。
父の失踪がなければ、もしかしたらトレッペは存在しなかったかもしれません。
父の失踪をぼくは妹からの電話で知りました。
気づいたときには、家も土地も売ってすべてを白紙にしていなくなりました。
「……キングボンビーかよ」ぼくの友人が言いました。
キングボンビーとは、ゲーム「桃太郎電鉄」シリーズに登場するすべてを破壊する最凶の貧乏神のことです。
あれは春だったと思います。
サイコロ降ったらキングボンビーが出た、そんな突然の出来事でした。
【この連載について☆彡】
トレッペブログを読んでくださってありがとうございます。本連載はトレッペの自己紹介ブログです。あまり学習塾らしくない内容ですが、トレッペをどんな思いで設立したのかを日記風に書かせていただきました。もちろんブログは読者様あってこそのものですから極端にアクセス数が落ちれば打ち切ります。できる限り続けていきたいと考えていますのでどうぞよろしくお願いいたします。
当時ぼくはすでに社会人になっていましたが、妹と母は住む家を失うことになりました。
知人の家を転々として、最終的にある親戚のうちに転がり込むことになりました。
(ちなみにこの親戚の方は小さいときに会ったきりで、ぼくはすっかり忘れていました。
にもかかわらず家族以上に妹と母を受け入れてくださって、返さないレベルの恩があります)
それからしばらくして母が亡くなりました。
心労や過労という人もいますが、ぼくは医者じゃないのでその辺はわかりません。
お葬式は知らないお寺ですることになりました。
ぼくが喪主なのですが何をしたらいいのかわからず立ち尽くしている間に、周りの誰かが全部やってくれました。
葬式の日、ぼくら兄弟と一部の親戚で、お寺の本堂に泊めてもらうことになりました。
(この辺の記憶がなぜかとても曖昧で、誰が何をしてくれたのかどうしてこのお寺にお世話になることになったのかどうしても思い出せません)
夜も更けた頃、誰かがいいました。
「皆さんに会わせたい人がいます」
そういうとその誰かが、隣の部屋のふすまを開けました。
ふすまの向こうには、土下座した父がいました。
これがキングボンビー、つまりぼくの父を見た最後の姿でした。
気がつけば誰かがふすまを閉めていました。
翌朝になってふすまを開けると、そこにはもう誰もいませんでした。
この話をすると特殊な環境にいたように思われるかもしれませんが、幼少期のぼくは至ってふつうの環境で育ちました。
いや、どちらかというと恵まれた環境だったのかもしれません。
ただ、1°。
分度器で測るとたった1°だけ、ずれているような感覚は子ども時代からずっと持っていました。
分度器のたった1°の差でも、1メートル先では約1.8センチのズレが生じます。
10メートル先では18センチ。
100メートル先で180センチ。
1キロ先で18メートル。
こうして大人になるまで1°ズレた道を歩いて、気がつけばそこにはキングボンビーがいました。
つづく →次のブログ『学年1位をとっても世界は平和にならなかった話【大人になったら大人になるって誰が決めたの?】【第2話】』
↓このシリーズのブログ↓
学年1位をとっても世界は平和にならなかった話【大人になったら大人になるって誰が決めたの?】【第2話】
日本一長いトンネルで死にかけた話【大人になったら大人になるって誰が決めたの?】【第3話】
導かれし者たち、そして御祓いへ【大人になったら大人になるって誰が決めたの?】【第4話】
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